昔話、祖父の筆から教わったこと

私は祖父が大好きでした。
書道家・水墨画家だった祖父は
小学生だった私に絵の描き方や
筆の使い方を教えてくれました。

でも私が中学生の時に病気で他界しました。
家族みんなが悲しみに暮れました。
それを機に人の心をサポートする道を志しました。

でも私が高校生になっても、家族、
特に祖母の心の傷は癒えませんでした。

他界してから何年経っても
祖父が座っていた書の席はそのまま、
道具もいつでも書き始められるようでした。

その理由を祖母に尋ねると
「そこにまだおじいちゃんがいる気がするから」
と答えました。

心をサポートしてくれる心理学の療法より、
祖母にとってはその筆の方が
心の支えになっていることに
私は衝撃を受けました。

道具の持つ力強さと、
そこに確かに祖父を感じました。

ものから人をサポートする

それができるのが
デザインというものだと知り
ものづくりの道に進みました。

もちろんそんな筆のような道具を
意図的に作ることはできません。

でもいつかたった一つ、
たった一人でもいい、
誰かの暮らしや心を支えるを道具を作りたい。

おこがましいですが、
それが私の人生の目標になりました。

あなたにとって
大切なものは何ですか?

あの人からもらったもの、
あの街で買ったもの、
ずっと使い続けてきたもの。
きっと思い出がたくさん詰まっていると思います。

思い出は使う人とものとの間で
築いていくものですが、
使う人に出会う瞬間まで、
できる限りの価値をデザインしたいと
思っています。

美しい街並み、美味しい食事、心あたたかい人。
そして作り手の想いやものの背景を理解すること。

だからこそ北海道ならではのものや、
日本各地の職人や魅力との融合にこだわっています。

そんな「ものが繋ぐ旅」の中で出会ったものは
きっと大切なイッテンモノになると信じています。

どんな形でもこの HP を
ご覧いただいているご縁に感謝し、
いつか小樽の街でお会いできることを
心待ちにしております。

その日のために
私たちは今日もものづくりに励みます。